【ルール紹介】カルカソンヌJ(Carcassonne J)
Carcassonne J(以下、カルカソンヌ)はフランス南部・古代ローマの要塞都市であったカルカソンヌをモチーフとしたドイツ発祥のボードゲームです。毎年ドイツで開催されている世界大会には、30カ国以上の国の代表が参加するなど、グローバルで人気のボードゲームの一つです。(日本でも日本大会が開催されており、優勝者が世界大会への切符を手にします。)一般的に、囲碁など陣取りゲームに分類されますが、陣地のとり方(得点のとり方)が様々あり一発逆転も狙えます。今回はそんなカルカソンヌJのルールについて紹介します。
プレイ時間 | プレイ人数 | 利用シーン |
---|---|---|
30~45分 | 2〜5人 | パーティ、親しい人と自宅で |
そもそものカルカソンヌ自体を未だ知らない方はゲーム概要の記事からお読みください。
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1.アイテムの紹介
まずは、カルカソンヌをプレイする上で使われるアイテムについて紹介します。カルカソンヌの箱を開けると以下の様に大きく3種類のアイテムが格納されています。順に説明していきます。
ゲームの内容物
①地形タイル(写真右上の正方形のタイル) 道や教会、城などの絵が描かれたタイルで、これらがゲーム上の領土を表します。全部で72枚の地形タイルが存在します。
②ミープル(写真下段の人形) プレーヤーが得点の記録と領土獲得のために使用するコマです。余談ですが、説明書では単なるfollowerやコマとしか表記されていないのですが、ボードゲーム界隈ではこういった人形のコマはミープルと呼称されます。これは、海外でMy People(私の人型コマ)という意味を込めてMeeple(ミープル)と呼んだことが広まったそうです。(詳細はルール紹介で説明します。)
③得点ボード(写真左上) この上にプレーヤーは自分のミープルを置き、得点が入るたびにその数字の分だけコマを動かして得点を記録します。
2.ゲームの目的
次にカルカソンヌの目的について紹介します。カルカソンヌはプレーヤー間で獲得する得点を競い合い、すべての地形タイルを配置するまでに最も多くの得点を獲得したプレーヤーが勝者となります。どの様にして得点を獲得できるかは、「4.ポイントの獲得方法」で説明します。
3.ゲームの準備
カルカソンヌをプレイする前の準備として、大きく①場の準備と②プレーヤーの準備の2つに分けられるので、順を追って説明します。
3-1.場の準備
まず、スタートタイルを場の中央に置きます。以下の様に72枚ある地形タイルの内、1枚だけ裏面が異なるタイルが存在し、それがスタートタイルです。残った71枚の地形タイルはよくシャッフルして裏面にしていくつかの山札に分けて場にセットします。
スタートタイルと通常の地形タイルの違い
地形タイルは複数の山札にして場にセット
3-2.プレーヤーの準備
プレーヤーは自分の色を決めて、その色と同じミープル8個を受け取ります。その内、1個のミープルをスコアボードの0と書かれた場所に置きます。残りの7個のミープルはゲームで配置する自分の手駒となります。以上でプレイの準備が完了です。
得点ボードとミープル
4.ポイントの獲得方法
次にカルカソンヌの勝利に必要な得点の獲得方法について説明します。カルカソンヌではターン毎にプレーヤーが配置する地形タイルとミープルを組み合わせて一定の条件を満たすことで得点を獲得出来ます。
整理すると以下の様になります。
※得点計算時に、得点源に複数のミープルが配置されている場合、最も多くのミープルを配置しているプレーヤーのみが得点します。
配点表
各ターンで完成したタイルに配置されていたミープルは配置したプレーヤーの手元に戻り、再度配置に利用することが出来ます。
これだけだとイメージが湧き難いと思うので、次章でターン消化の流れと共にポイントの獲得方法もおさらいします。
5.ターン消化の流れ
ゲームが手許にない中で視覚的にもよりイメージを持って貰うためにYouTubeでカルカソンヌのルールを説明している動画も併せて紹介します。
以下、①~④をすべての地形タイルがなくなるまで続けます。
①順番の決定
任意の方法(例:じゃんけんなど)で最初のプレーヤーを決定しそこから時計回りなどでターンを進行していきます。
②地形タイルの配置
プレーヤーは任意の山札の上から1枚の地形タイルを引いて配置します。この際に以下の条件に従っていれば好きな場所に配置できます。
【タイル配置条件】
- 新たに配置するタイルは、少なくとも1辺が既に配置されている地形タイルに接するように配置しなければならない。
- 配置する地形タイルの内、タイルに描かれた草原、道路、都市がつながるように配置しなければならない。
- 仮に引いた地形タイルがどこにも配置できない場合は、そのタイルをゲームから除外し、新たに1枚の地形タイルを引く。
地形タイル配置のイメージ
【地形タイルの種類】 先のポイントの獲得方法でも少し触れたように、地形タイルは全部で5種類(修道院、都市、道路、交差点、草原)の絵柄が複数合わさって構成されます。
地形タイルの種類
③ミープルの配置
次に地形タイルを配置したプレーヤーは自分の手持ちのミープルを配置することができます。(任意なので配置しなくても問題ないです。)この際、地形タイルと同じようにミープルにもいくつかの配置条件があります。特に完成されたタイルがなければ、ここで1人のプレーヤーのターンが終了します。
【ミープルの配置条件】
- 今の手番で自分が配置した地形タイルにのみミープルを配置できる。(既に配置されている別の地形タイルには配置出来まない。)
- 一度に配置できるミープルは1個だけ。
- 地形タイルに描かれた絵柄のどこに配置するかも同時に決めなければならない。
- ミープルを配置しようとする絵柄(都市、草原、道路)の繋がっている範囲内に、自分のもの含めて別のミープルがあってはいけない。⇒但し、地形タイルが繋がる前に配置条件を満たして配置されたミープルが後から地形タイルが繋がって同じ範囲内にあることはOK!
- 手持ちのミープルがない場合は配置できない。
ミープルの置き方一覧
絵柄(道)が繋がっている先に青ミープルがある為、新たに置けない(ミープルとの距離は関係なく、青ミープルと対角にある右側の道であれば配置できる)
真ん中の地形タイルが配置されると3つのミープルが同じ都市の中に存在することになるがこの場合は問題ない
④得点の計算
地形タイルを配置したことでタイルに描かれた絵が完成すれば、先の配点表に従ってプレーヤーに得点が入ります。このとき、完成したタイルに配置されていたミープルは配置したプレーヤーの手元に戻り、再度配置に利用することが出来ます。
配点表(再掲)
6.まとめ
いかがでしたでしょうか?カルカソンヌは囲碁のような陣取りゲームとしての論理性・戦略性が問われる一方で、地形タイルの引きによっても戦況が変化する運要素もある、バランスの取れたボードゲームです。ぜひ一度プレイしてみて下さい!