【ピットデラックス(Pit DELUXE)】~勝利のベルをならすのは誰だ!?~

【ピットデラックス(Pit DELUXE)】~勝利のベルをならすのは誰だ!?~

Pit(以下、ピット)はビジネスのトレーディングをモチーフとして1904年に作られたアメリカ発祥のボードゲームです。(ライト兄弟が世界初の有人飛行を行った頃なのでかなりの老舗ゲームです。)各プレーヤーはトウモロコシや麦など市場で流通する資源の独占を目指して、プレーヤー間でのトレードを行っていきますが、本物さながらの雰囲気がでます。今回はそんなピットのルールを紹介します。

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プレイ時間プレイ人数利用シーン
30分3〜8人パーティー、家族や友人と

1.ピットのおすすめポイント

最初に、ピットのおすすめポイントを2つ紹介します。

1-1.ピット – ここがおすすめポイント① – ゲームのスピード感がリアル!

ピットの魅力はなんといっても、ゲームがスピード感です。プレーヤーがたとえ独占をしたとしても、一番最初に独占のベルを鳴らしたプレーヤーが勝者なので最後まで気が抜けません。なので、自分が実際に競りに参加しているかの様な感覚を持てますし、それがゲームの面白さを掻き立てます。(このポイントを理解してもらうには、実際にプレーしてもらうことに尽きます!)

1-2.ピット – ここがおすすめポイント② – プレーヤー感の駆け引き!

カードをプレーヤー間でトレードするときは、トレードしたい枚数しかお互いに情報開示出来ず、枚数が一致したプレーヤー間でしかトレードが成立しません。例えば、一番得点の高い小麦(100点)を独占しようとするプレーヤー間が複数いた場合、互いに持ち合いになって場(市場)に流通しないため、いつまでたっても小麦が独占出来ないといったことが起こり得ます。よって、他のプレーヤーが何を独占しようとしているかを推測してトレードを進めていくことが勝利のカギです。

2.アイテムの紹介

次に、ピットをプレイする上で使われるアイテムについて紹介します。ピットの箱を開けると以下の様に大きく2種類のアイテムが格納されています。順に説明していきます。

①10種類のカード

カードは大きく資源カードとその他に分けられます。まず、資源カードは8種類(オレンジ、大豆、オート麦、砂糖きび、トウモロコシ、コーヒー豆、大麦、小麦)存在し、各々異なる数字が記載されています。その他のカードは牛(Bull、ブル)、熊(Bear、ベア)と描かれたものです。(詳細は後述します。)

②ベル

ゲームの開始と終わりを告げるベルです。

アイテム一覧の画像を挿入

ゲームの内容物

3.ゲームの目的

次にピットの目的について紹介します。ピットは一つの資源をいち早く独占(1種類、全部で9枚のカードを)したプレーヤーがそのゲームの勝者となり、得点を獲得します。ピットでは複数回のゲームを行い、予め定めた得点数に合計点が達したプレーヤーがゲーム全体での勝者となります。

4.ゲームの準備

ピットをプレイする前の準備について説明します。

準備は非常にシンプルです。場にベルを設置して、よくシャッフルしたカードを9枚ずつ各プレーヤーに配ります。ここで注意したいのが、資源の種類は全部で8種類ありますが、参加するプレーヤー人数に合わせてゲームで使用するカードの種類を合わせます。(e.g.参加人数が4人の場合は、オレンジ、大豆、オート麦、砂糖きびの様に4種類だけを使用します。)最後にプレーヤー間でじゃんけんなどで親を決めます。

5.ターン消化の流れ

ゲームが手許にない中で視覚的にもよりイメージを持って貰うためにYouTubeでピットのルールを説明している動画も併せて紹介します。

ピットにはターンという概念は殆どありません。

まず最初に親がゲーム開始のベルを鳴らします。そこからは各プレーヤーは自分の手札から自分が独占しようとしていない種類のカード(交換に出すカード)を一つ選び、同じ種類のカードで自分の手札から1~4枚を選んだ裏向きに場に表示し、選んだ枚数を伝えます。

例えば、自分の手札にオレンジが2枚あり、それを交換に回そうと思ったときは裏向きで場に出しつつ、「2枚!」と発声します。他のプレーヤーも同じ様に自分の手札から交換に出したいカードと枚数を選び、場に出して発声します。ここで同様に「2枚!」と交換に出したいカードの枚数が一致したら、そのプレーヤー同士で交換を行います。この交換をひたすら繰り返していき、最初に1種類の資源カードを独占した(9枚集めた)プレーヤーがベルを鳴らします。これで1回の勝負が終了です。

プレー風景を挿入

資源カードには50~100の数値が描かれており、自分の独占できた資源カードに描かれた数値だけ得点を獲得します。

ゲームの一番最初に300点などのゴールを決めて、いち早くその点数を獲得出来た人が勝者となります。

牛(Bull)と熊(Bear)の扱いについて

相場の格言で、ブル(Bull)とベア(Bear)とは、相場の強気・弱気を示す言葉です。 ブルは強気のことで、雄牛が角を下から上へ突き上げる仕草から相場が上昇していることを表し、ベアは弱気のことで、熊が前足を振り下ろす仕草、あるいは背中を丸めている姿から相場が下落していることを表す言葉として使われています。

これら格言の性格がカードの効果にも反映されています。ブル・ベアカード共通している性質としては、他の資源カードに混ぜて交換に回すことが出来ます。

e.g.

①他カードと混ぜて: 大豆3枚+ベアカードで4枚と宣言してトレードすることが可能

②ペアで: ベアカード+ブルカードだけで2枚と宣言することも可能

③単独で: ベアカードorブルカードだけで1枚と宣言することも可能

ブルカード: ボーナスとペナルティ、両方の性質を持ちます。まず、ブルカードは独占しようとしているカードのラスト1枚に加えることができます。(例えば、コーヒー豆8枚とブルカード1枚で独占を宣言しベルを鳴らすことが出来ます。)加えて、純粋に独占した状態(特定のカードを9枚持っている状態)でブルカードも手元に持ってベルを鳴らすと、通常獲得できる得点の2倍が手に入ります。他方で、ペナルティは手札に持った状態で他のプレーヤーがあがってしまうと、ブルカードを持っていたプレーヤーはマイナス20点を獲得します。ボーナスやラスト1枚への活用を狙いつつも、自分が独占することが難しいと感じたタイミングで手放す勇気も必要になります。

ベアカード: 弱気なベアカードには残念ながらペナルティしかありません。ブルカードと同じで、ゲーム終了時に手元に持っていたプレーヤーはマイナス20点を獲得します。つまり、ブルカードも持っていた場合は合計でマイナス40点を獲得となり、他プレーヤーに対して大きくビハインドとなってしまいます。ベアカードについては、なるべく早く自分の手元から無くなるように積極的にトレードに回しましょう。

6.まとめ

いかがでしたでしょうか?ピットは手軽かつスピーディーにゲーム展開するボードゲームです。実際に自分がトレーダーになったような興奮も味わえるゲームなので、ぜひ一度プレイしてみて下さい!

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